
プロペシアとザガーロの違いとは?
AGA治療の最適な選択肢を解説【医師監修】
本記事はAGA治療の専門医院として20年以上の実績がある、リブラクリニックが制作したものです。
プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)をお求めの方は、お気軽にオンライン診療をお申し込みください。個人輸入などで起こる偽物のリスクはありません。来院不要でかかる費用はお薬代のみです。
男性型脱毛症(AGA)は、男性にとって一般的な悩みの一つです。
AGAの治療には様々な方法がありますが、内服薬として広く知られているのがプロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)です。
本記事では、これらの二つのAGA治療薬について、その作用機序、効果、副作用などの違いを詳細に比較し、患者さん自身の状況に合った適切な選択をするための情報を提供いたします。
この記事の監修者
座右の名は「努力こそ金なり」、趣味は釣り。
プロペシアとザガーロの違いまとめ
プロペシア | ザガーロ | |
---|---|---|
有効成分 | フィナステリド | デュタステリド |
効果が出るまでの期間 | 3ヶ月〜6ヶ月 | 6ヶ月〜1年 |
効果効能 | 5αリダクターゼ(還元酵素)II型を阻害 | 5αリダクターゼ(還元酵素)I型・II型を阻害 |
効果のある部位 | 前頭部、頭頂部、後頭部 | 頭頂部、後頭部 |
主な副作用 | 勃起不全、リビドー減退、その他(射精障害、精液量減少、下痢、胃不快感等) | 勃起不全、リビドー減退、精液量減少 |
副作用の出る可能性 | 0.2%〜1.3%程度 | 1%〜5%程度 |
禁忌 | ・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 ・妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳中の女性 | ・本剤の成分及び他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴のある患者 ・女性、小児等 ・重度肝機能障害のある患者 |
添加物 | 結晶セルロース、乳糖水和物、部分アルファー化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、タルク、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ | ジブチルヒドロキシトルエン、中鎖モノ・ジグリセリド、ゼラチン、グリセリン、濃グリセリン、酸化チタン、三二酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチン |
当院取扱価格 | プロペシア錠(オルガノン株式会社) ・1mg(1箱):8,200円 ・1mg(5箱):38,500円※1箱あたり7,700円 | ザガーロカプセル(グラクソ・スミスクライン株式会社) ・0.5mg(1箱):10,500円 ・0.5mg(5箱):50,000円※1箱あたり10,000円 |
外形 | ![]() | ![]() |
当院のウェブサイトでは、それぞれの薬剤について詳しく解説するページをご用意しています。
- プロペシアとは? 効果・副作用・費用から注意点まで専門医が徹底解説【医師監修】 – AGA治療のリブラクリニック
- ザガーロ(デュタステリド)の効果や副作用、服用方法と注意点を解説【医師監修】 – AGA治療のリブラクリニック
これらの既存情報を踏まえつつ、特にプロペシアとザガーロとの「違い」に焦点を当てて解説します。
プロペシアとザガーロ、それぞれの作用機序
AGAの主な原因は、男性ホルモンであるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素によってより強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、毛周期を短縮させることで、毛髪が細く短くなり、最終的には抜け落ちてしまうことにあります。
プロペシアとザガーロは、どちらもこの5αリダクターゼの働きを阻害することでDHTの産生を抑制し、AGAの進行を遅らせる効果を発揮します。
『5αリダクターゼ』には『I型』と『II型』があり、存在する身体の部位も異なります。
5αリダクターゼ(還元酵素)I型とは
『5αリダクターゼI型』は毛乳頭細胞や全身の皮脂腺に多く分布しており、頭皮においては側頭部や後頭部に多く存在します。皮脂の分泌量を活性化させるため、ニキビができやすい人が多い傾向もあります。
5αリダクターゼ(還元酵素)II型とは
『5αリダクターゼII型』は特に頭皮の前頭部や頭頂部に多く存在します。男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)に変化しやすいため、ヒゲや体毛が濃い人が多い傾向もあります。
プロペシア(フィナステリド)の作用
プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、5αリダクターゼの中でも特に『II型』と呼ばれる酵素を選択的に阻害します。
この5αリダクターゼII型は、主に前頭部や頭頂部の毛包に多く存在しており、プロペシアはこの領域の薄毛に対して効果を発揮すると考えられています。
プロペシアによるDHT濃度の低下は、主に頭頂部と前頭部の薄毛の進行を抑制するのに役立ちます。
ザガーロ(デュタステリド)の作用
一方、ザガーロの有効成分であるデュタステリドは、『I型』と『II型』の両方の5αリダクターゼを阻害します。5αリダクターゼI型は全身の皮脂腺に多く分布しており、II型と同様にDHTの産生に関与しています。
ザガーロは、この両方の酵素を阻害することにより、プロペシアよりもさらに広範囲かつ強力にDHTの産生を抑制します。
そのため、ザガーロは前頭部や頭頂部だけでなく、後頭部の薄毛に対しても効果が期待できます。より多くのDHT産生を抑制するため、結果としてより高い脱毛抑制効果を発揮します。
作用機序の違いによる影響
プロペシアが『II型』のみを阻害するのに対し、ザガーロは『I型』と『II型』の両方を阻害するため、ザガーロの方がより高いDHT抑制効果を持つと考えられます。
このDHT抑制効果にそれぞれの薬剤での差があるため、効果が異なり副作用も異なる形となります。
どちらがよりAGA治療に効果がある?
プロペシアとザガーロのどちらがより効果的であるかは、AGAに悩む多くの方が抱く疑問です。
複数の臨床試験の結果から、ザガーロの方がプロペシアよりも高い発毛・育毛効果を示す可能性が示唆されています。
臨床試験データ
ある海外の臨床試験では、ザガーロを服用した場合、プロペシアを服用した場合と比較して、1.6倍の発毛・育毛効果が認められました。
これは、ザガーロがI型とII型の両方の5αリダクターゼを阻害することにより、より効果的にDHTの産生を抑制できるためです。
効果の範囲と進行度による違い
プロペシアは主に頭頂部と前頭部の薄毛に効果を発揮し、特にM字型の薄毛や頭頂部の毛髪密度低下において高い有効性が認められています。
一方、ザガーロはプロペシアと同様に頭頂部と前頭部の薄毛に効果を示すだけでなく、後頭部の薄毛にも効果があるという報告があります。
薄毛の進行度合いによって選択肢が分かれる、と言うこともできます。初期段階の薄毛にはプロペシアが、より進行した薄毛にはザガーロが推奨される傾向があるという見解もあります。
効果が現れる期間
ザガーロの方がより高い効果を示す可能性がある一方で、効果が現れるまでの期間には個人差があり、半年から1年程度かかる場合もあります。
これはザガーロが作用するヘアサイクルによるもので、最初の3ヵ月は初期脱毛が起きやすいことも関係しています。
ヘアサイクルを正常に戻すには時間がかかるため、焦らずに継続して服用することが重要です。
副作用と潜在的なリスクの理解
プロペシアとザガーロはいずれもAGA治療に有効な薬剤ですが、副作用のリスクも伴います。
共通する可能性のある副作用
プロペシアとザガーロの主な副作用として、性欲減退、勃起不全、射精障害などの性機能障害が報告されています。
これらの副作用は比較的まれであり、多くの場合、薬剤の服用を中止することで回復するとされていますが、個人差があります。その他、乳房の圧痛や肥大(女性化乳房)なども報告されています 。
ザガーロ特有の副作用
ザガーロはプロペシアよりもDHTの抑制効果が高いため、理論的には副作用の発現頻度や程度がわずかに高い可能性も指摘されています。
そのうえ、ザガーロはプロペシアよりも半減期が長いため、副作用が現れた場合に症状が治まるまでに時間がかかる可能性があります。
また、重度の肝機能障害のある方は、ザガーロを服用することが禁忌とされています。
副作用に関する重要な注意点
副作用の発現頻度や種類には個人差があります。臨床試験における副作用の発現率には違いが見られることもあります。
服用前に医師から十分な説明を受け、自身の健康状態や既往歴などを考慮して、適切な薬剤を選択することが大切です。
服用方法・用量などの違い
プロペシアとザガーロでは、標準的な用法・用量が異なります。
プロペシアの用法・用量
プロペシアの一般的な用量は、1日に1回1mgを服用します。食事の有無にかかわらず服用できます。
ザガーロの用法・用量
一方、ザガーロの一般的な用量は、1日に1回0.5mgを服用します。こちらも食事の有無にかかわらず服用可能です。
献血に関する注意
プロペシアとザガーロの成分は、服用後に体内に一定期間留まるため、献血に関する注意が必要です。
プロペシアの場合、服用中止後1ヶ月の休薬期間が必要ですが、ザガーロの場合は6ヶ月以上の休薬期間が必要となります。これはそれぞれの薬剤の半減期の違いによるものです。
費用と入手方法
プロペシアとザガーロの費用は、医療機関や購入方法によって異なります。
薬剤の価格帯
一般的に、ザガーロの方がプロペシアよりもやや高価です。
しかし、両方の薬剤にはジェネリック医薬品が存在し、これらを選択することで費用を抑えることが可能です。
プロペシアジェネリック(フィナステリド錠)とザガーロジェネリック(デュタステリド錠)は、先発品と同等の効果が期待できます。
入手方法
プロペシアとザガーロはいずれも医療用医薬品であるため、医師の処方箋が必要です。医療機関を受診して処方してもらう方法のほか、オンライン診療を利用して処方してもらうことも可能です。
オンライン診療は、自宅にいながら医師の診察を受けられるため、忙しい方にとって便利な選択肢となります。
当院でもオンライン診療を実施していますので、お気軽にご相談ください。
オンライン診療 – ED治療・AGA治療専門のリブラクリニック
プロペシアとザガーロどちらを選ぶべき?
プロペシアとザガーロのどちらを選ぶべきかは、患者さん自身のAGAの進行度、症状、体質、そして何を重視するかによって異なります。
プロペシアが適している方
- 初期のAGAで、特に前頭部や頭頂部の薄毛が気になる方
- 副作用のリスクをできるだけ抑えたい方、特に性機能への影響を懸念している方
- 比較的安価な治療を希望する方、特にジェネリック医薬品を利用したい方
ザガーロが適している方
- AGAが進行しており、頭頂部だけでなく後頭部の薄毛も気になる方
- より高いDHT抑制効果と、それに伴う高い発毛効果を期待する方
- プロペシアでは効果が不十分であったと感じる方
上記はあくまで一般的な傾向であり、どちらが最適かは医師との相談によって判断してください。
ご自身のAGAのタイプや進行度、既往歴、そして治療に対する希望などを医師に伝え、適切なアドバイスを受けることが最も重要です。
プロペシアとザガーロの併用について
プロペシアとザガーロは、どちらもDHTの産生を抑制する薬剤であるため、原則として併用は推奨されていません。
併用しても相乗効果は期待できず、むしろ副作用のリスクを高める可能性があります。必ず医師の指示に従い、どちらか一方の薬剤を使用するようにしましょう。
まとめ
AGA治療薬であるプロペシアとザガーロの違いについて、作用機序、効果、副作用、用法・用量、費用などの観点から詳しく解説しました。
どちらの薬剤にもメリットとデメリットがあり、最適な選択は個々の状況によって異なります。
最終的にどちらの治療薬を選ぶにしても、最も重要なのは専門医の診察を受け、自身の状態に合った適切なアドバイスを得ることです。
当院で取扱の薬品
当院では、国内正規品のプロペシアとプロペシアジェネリック(フィナステリド錠)、ザガーロとザガーロジェネリック(デュタステリド錠/カプセル)を処方しております。処方や服用方法に関して詳しくは下記ページをご覧ください。
- プロペシア(フィナステリド)とは?効果・副作用・費用から注意点まで専門医が徹底解説【医師監修】 – AGA治療のリブラクリニック
- 当院で取扱のプロペシアジェネリック(フィナステリド錠)(東和薬品株式会社/富士化学工業株式会社/ヴィアトリス製薬株式会社) – AGA治療のリブラクリニック
- ザガーロ(デュタステリド)の効果や副作用、服用方法と注意点を解説【医師監修】 – AGA治療のリブラクリニック
- 当院で取扱のザガーロジェネリック(デュタステリド錠/カプセル)(東和薬品株式会社/Meiji Seikaファルマ株式会社) – AGA治療のリブラクリニック
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